<目次>
  • はじめに
  • 1 BECOMING
  • 2 COGNIFYING
  • 3 FLOWING
  • 4 SCREENING
  • 5 ACCESSING
  • 6 SHARING
  • 7 FILTERING
  • 8 REMIXING
  • 9 INTERACTING
  • 10 TRACKING
  • 11 QUESTIONING
  • 12 BEGINNING
  • 謝辞
  • 訳者あとがき



8本目の書評です。最終章「BEGINNING」についてです。


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BEGINNING


インターネット上のデバイス(パソコン、携帯電話、スマートフォン、センサーその他)は、すでに150億(10の10乗)を超えたとのことです。


すでに2015年には、全体で150億のデバイスが一つの大きな回路に接続されていた。それらのデバイスには、それぞれ10億から40億のトランジスターが入っており、このホロス全体では10垓(10の21乗)のトランジスターが入っていることになる。こうしたトランジスターは脳のニューロンと考えることができる。人間の脳には860億のニューロンがあり、これはホロスの1兆分の1の規模だ。その規模から言って、ホロスは脳の複雑さを大きく超えている。それにわれわれの脳は、ホロスとは違って数年ごとに2倍の大きさになったりしない。 (P386)


5年後、10年後には一体、何倍に膨れ上がっているのでしょう?この様相を、著者のケヴィン・ケリー氏は「始まっていく」ものとして、BEGINNINGと名づけています。


この人間の脳を超えた臨界点を「シンギュラリティ」と呼びます。


この超生命体の出現で、科学者たちの中には「シンギュラリティ―」という概念を尾も出す人々もいるだろう。シンギュラリティ―は物理学の用語で、そこから先は未知のフロンティアが広がるその境界を指す言葉だ。一般には、「強いシンギュラリティ―」と「弱いシンギュラリティ―」の二つのバージョンが知られている。 (P389)


シンギュラリティ―


この「シンギュラリティ―」とはいかなるものでしょうか?ケヴィン氏は、「強いシンギュラリティー」と「弱いシンギュラリティ―」の二つの可能性を提示しており、起こり得るのは「弱いシンギュラリティ―」としています。


強いシンギュラリティーは、未来が超知能によってもたらされると考える。もし自分よりスマートなAIを造れるAIがあれば、理論的には世代を重ねるにつれそれ以上ないレベルのAIになっていく。実際にはAIが自力で次々とよりスマートな次世代を生み出し、それが無限に加速していくと、最後にはAIが神のような知恵を持って存在する問題すべてを解けるところまで到達してしまい、人類を置き去りにするというものだ。 (P390)

弱いシンギュラリティ―の方があり得る話だ。この例ではAIはわれわれを奴隷化するほどにはスマートにはならず、AIもロボットもフィルタリングもトラッキングも本書で述べたテクノロジーの数々もすべてが合体し - つまり人間にマシンが加わって - 複雑な相互依存へと向かっていく。その段階に達すると、あらゆる出来事はわれわれのいまの生活以上の大きな規模で起こり、われわれの理解を超えたものになるので、それがシンギュラリティ―ということになる。 (P390)


この「強いシンギュラリティ―」のほうは、映画『ターミネーター』シリーズや映画『マトリックス』シリーズで描写されている世界観そのものです。インターネットは覚醒し暴走して、人間の手に負えなくなるのでしょうか?


人工知能の研究は、脳科学の進展と密接に関係しています。人間の子どもがどのように「言葉」を獲得していくのか、まだ解明し切れていません。人間の「意思」の所在もそうです。ある種の脳科学の本によると、「意思」の存在を否定しているものもあります。脳科学の解明、啓発には、今しばらく時間がかかりそうです。


私も、どちらのシンギュラリティ―が訪れるのか?判断を保留します。最後にもやっとしたまま終わってしまってすみません。


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人工知能
photo credit : GDJ via pixabay.com (license : CC0)



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