ネット炎上対策の教科書

<目次>
  • はじめに
  • 第1章 「炎上」の新傾向と対策編
  • 第2章 「炎上」基礎知識編
  • 第3章 組織としての準備・対策編
  • 第4章 有事の対応編(こんなときどうする?)
  • 第5章 愛され企業になるために(攻めの活用編)
  • 【資料】主な炎上事件一覧
  • おわりに


ひょんなことから著者の小林直樹さんより献本いただきました。

小林さん、ありがとうございます。

早速読んでみました。


本書はタイトル通り、ネット炎上対策の本です。企業・自治体・教育機関等の広報担当だけでなく、コンプライアンス担当、マーケティング担当、顧客相談窓口担当、情報システム担当、社員教育担当など、複数の部署の人たちにおすすめです。


圧倒的な事例の豊富さ

読んでみて分かるのは、圧倒的な事例の豊富さです。新聞・テレビ報道などのマスメディアのニュースまでなった大炎上事例から、数時間で沈下したぼや程度の事例、そんなの聞いたことがないという事例まで、矢継ぎ早に事例が紹介されています。冒頭から10件ほど提示すると、こんな感じです。

  • ルミネの「需要」が違うというセクハラ 〇
  • NTTドコモのドコモメール ×
  • アクアクララの水撲滅 ×
  • 旭化成の家事ハラ ×
  • 味の素の「日本のお母さん」 ×
  • ペヤングの虫混入 〇
  • マクドナルドのチキンタツタ 〇
  • IDCフロンティア、女性積極活用 ×
  • Susieのドリンクバー ×
  • 毎日新聞の英文サイト 〇

〇が知っていたもの、×が知らなかったものです。ペヤング、マクドナルド、毎日新聞などの大炎上ものは知っていましたが、大企業でも、ドコモや旭化成のものは知りませんでした。


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ソーシャルメディア利用有無は関係ない

「SNSは炎上とかいろいろ怖いですよね。だからウチの会社はツイッターもフェイスブックもやらないんです」。(P90)


勘違いしてはいけないのは、ソーシャルメディアを企業として利用していないから関係ない、ということにはならないこと。上の例でも、ペヤングやマクドナルドなど、企業のソーシャルメディアと関係なく、一般消費者がソーシャルメディア上に投稿することによって、炎上が始まります。逆に、その企業の社員がソーシャルメディアに不慣れだと、発見が遅れたり、対応が後手に回ることにもなりかねません。


まぁ今時不慣れなんてことはない、と思われるかもしれませんが、侮るなかれ。


私はこうして自分でもブログを公開しています。FacebookもTwitterも2008年から使い続けています。当時、Twitterの日本での利用者は10万人いるかいないかぐらいだったでしょう。そのはるか昔、パソコン通信の時代も、オンライン上でのコミュニケーションを取っていました。たぶん、人口の1%未満のアーリーアダプターだと思っています。


もちろん、私より遥かにアーリーアダプターの人、ソーシャルメディアへの洞察が深い人もたくさんいますが、私レベルで自分が直接見聞きした範囲でも、不慣れだな、危ういなと感じることが多々あります。


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社会性を身につけること

さて、本書で書かれていない課題を一つ挙げてみます。それは、企業で働く人の「社会性」という課題。いわゆる「社内の常識・世間の非常識」という課題です。昨今も、自動車メーカーや充電メーカーなど、組織ぐるみと疑われるような不祥事が発生しています。世間的には許されないことが、なぜ社内でまかり通るのでしょうか?


現在、ソーシャルメディアを利用すれば、様々な人ととの出会いが可能です。Facebook内だけを見回しても、さまざまなイベント・勉強会・コミュニティ活動が百花繚乱です。仕事以外の人間関係を作り、社会の在り方や技術の利用のし方などの意見交換をすれば、自ずと「常識」のズレに気づきます。


「炎上」というのは、自分の常識と世間の常識のズレによって生じます。もちろん、一人ひとりが異なる情報源に接するようになった現代では、みんなの共通認識である「常識」というものが分かりにくくなっているのも事実だと思うのですが、大ヒットする製品や音楽、番組があるということは、ある種の「共通認識」「共感」のメカニズムがあるからに他なりません。人が何に「共感」を持ち、何に「反感」を持つのか、その感性を研ぎ澄ますことができれば、「炎上」を減らすことができるのではないでしょうか?


少なくとも、仕事以外の人間関係を作り、多様な人と交わるようにすれば、狭い範囲での常識のトラップに引っかからずに済むと思うのです。


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追伸

「炎上」って、英語でなんて言うのだろうと思って調べてみました。そのものズバリはなさそうです。




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