9月19日未明に思考整理についてつぶやいたことについて、あらためて自分の理解をまとめておこうと思います。その後教えていただいたこと、分かったことは適宜追記しています。泰郁彦氏と吉見義明氏の著書は、これから読むところですので、読後に認識・理解が変わる可能性があります。あくまでも私個人の現時点の理解をまとめたものであって、誤った解釈もあるかもしれませんので、その点ご了承願います。


また、多方面から情報をいただきました。情報提供いただきました方々、ありがとうございます。



【目次】

【関連ブログ記事】

強制と強制性~強制的な人権侵害はどこにでもある


軍による強制は立証されていない。民間による人身売買・だまし・誘拐などもあったが、それは太平洋戦争時の日本軍による慰安婦に限った話ではなく、いつの時代もどこの国もあった話。現在の韓国でも起きている。韓国も日本にケチをつけている場合ではない。


2010年にアメリカ国務省は現在進行中の人身売買であるとする報告を行った。


軍の関与・国による管理


日本軍の慰安所は日本軍によって管理されていた。性病・レイプを防止した。管理売春・軍の関与と言える。一方、米国は軍の関与がなかった。性病の蔓延、レイプが起きていたことは想像できる。「軍の関与」を悪とする理由はない。


第二次世界大戦の終結により、米軍が日本に進駐するにあたり、米軍による女性暴行を防ぐため、敗戦直後の8月26日、「特殊慰安施設協会」(RAA)を設置した。その後、1946年3月26日、RAAはGHQによって解散させられた。街にには私娼(パンパン)があふれた。



三島由紀夫の『金閣寺』にもパンパンが登場するし(金閣寺が焼かれる前なので1949~1950年ごろ)、NHKの朝の連ドラ『カーネーション』でもパンパンが登場する。


借金苦で夜逃げした奈津(栗山千明)について思いがけない話を聞く。パンパンと呼ばれる女になっているというのだ。


被害者は証言するが、儲けた人は証言しない


本人の意思に反して慰安婦にされた人はいた。本人証言は否定できない。一方、職業売春婦も多くいた。たくさんの証憑が残されている。一般論として、被害者は証言するが、儲けた人は証言の場には出てこない。


慰安婦は性奴隷か?不本意ながらなった人はそうとも言えるが、自ら進んでなった職業売春婦はそうではない。これも日本軍管理下の慰安婦特有の問題ではない。日本の慰安婦問題のみ批判されることには、やはり違和感がある。


「慰安婦制度=性的奴隷制度」?


英語圏の常識・モラルか?

NYT田淵記者は、1998年制定のローマ規定に則り、慰安婦制度=性的奴隷制度と表現し、それを否定することは知識階級の常識&モラルに反すると述べた。




英語圏と日本では慰安婦制度に対する解釈が違うのかもしれない、と思った。その時にまとめた記事がこちら。



英語圏の常識というわけではなさそうだ

しかし、慰安婦制度=性的奴隷制度という考え方は、英語圏の知識階級の常識というわけではないらしい。これに対して、Twitter上で青木文鷹氏からつっこみをいただきました。Togetterにまとめられています。




性的奴隷制度(Sex Slavery)の理解

また、性奴隷(Sex Slaves)と性的奴隷制度(Sex Slavery)は区別が必要とツイートをいただきました。Togetterにまとめられています。




米国政府は否定


2013年5月13日の米国務省のデイリー・プレス・ブリーフィングにて、朝日新聞大島記者はサキ報道官に、「慰安婦=性奴隷」の言質を取ろうと誘導質問したが、やんわりと否定された。


QUESTION(朝日新聞大島記者): Do you describe this issue sex slave or comfort women?

MS. PSAKI(サキ報道官)

: Again, I don’t know that I’m going to define it. You kind of laid out the specific details there, and we have described this issue in the past as comfort women[ii].

48分50秒より大島記者が質問。



どうやら、日本でも英語圏でも、慰安婦制度=性的奴隷制度は、リベラル左派やフェミニスト団体の言い分でしかないようだ。


西村幸祐さんに教えていただきました。ありがとうございます。



米国はローマ規定を批准していない


1998年のローマ規定からさかのぼると、慰安婦=性奴隷というのは、弁護士戸塚悦朗によるもの(1992年)らしい。国連のクマラスワミ報告(1996年)でもそう記述がある。また、ローマ規定(1998年)も性奴隷という表現が出てくるが慰安婦を特定しているわけではない。


ローマ規定を日本は批准・関連法案成立したが(2007年)、米国は署名するも未批准のまま。よって米国政府がローマ規定を引き合いに出すことはなく、左派のNY Timesの自説に過ぎないのではないだろうか?


NTY田淵記者は、慰安婦=性奴隷が英語圏知識階級の常識のように述べたが、鵜呑みにすることができない。日本でも左派が都合よく自分の解釈を正義(理性崇拝)と振りかざすのに酷似している。


理性崇拝は社会を滅ぼす


ピーター・ドラッカーは理性崇拝が社会の破壊をもたらすことを二冊目の著書『産業人の未来』で説く。『イノベーターの条件』に収められており、章立て・見出しを引用する。


理性崇拝は何をもたらすか

  • 啓蒙思想とフランス革命は自由のルーツではない
  • 理性の絶対化による悲劇
  • 理性主義のたび重なる失敗
  • 「インテリ」は左たらざるをえない」
  • ルソーからヒトラーへの道
  • マルクスによる仕立て直し
  • ファシズムのルーツは何か
  • ヒトラーによる転換
  • 宗教まがいの原理


「官憲による強制」を「強制性」に摩り替えたい理由


いかなる法律も過去不遡及の原則がある。ただ例外もあり、ローマ規定では「強制」が伴うものは、過去遡及ができるとしている。「強制性」が論点になるのは、強制性があれば過去遡及ができるからと考えられる(未確認)。



「クマラスワミ報告」を読んでみた


クマラスワミ報告は、アジア女性基金のWEBで日本語訳が読める。



被害者インタビュー

ざっと全体を読んだ。本調査団は、1995年7月の13日間に、ピョンヤン・ソウル・東京で被害者や政府関係者、NPO団体からインタビューを受けている。被害者インタビューについては、誇張や認識違いもあるかもしれないが、これらをウソと決めつけることはできない。


断片的な調査報告

一方、わずか13日のみの調査であること、被害感情を抱いている人のみのインタビューに頼っていること(前述通り、儲けた人は証言には立たない)、国家総動員法の年号の誤りなど単純なミスがあること(15段落目)、「慰安所にいた女性たちのほとんどは意志に反して連行されたこと」(95段落目)に対してまったく論拠が示されていないこと、客観的に全体像を著しているとは言いがたい。


女性人権の侵害に関して

女性の人権に対する法的責任の論拠として1929年のジュネーブ条約を指し示している。日本はこの条約を批准していないが、「特定の条約の調印国でなくても、これらの国際人道法に違反した責任を問われる」とし、1929年のジュネーブ条約に基づき、日本に法的責任があるとしている(97段落目~101段落目)。


それを言うなら、米国による原爆投下は民間人殲滅以外の何ものでもなく、まずもって米国が罰せられなければならないのではないだろうか?


本報告書の結論

本報告書は、日本政府が同義的責任を認めていることは評価しつつも、法的責任を受け入れていないことを批判し、法的責任を明確にし被害者に個人補償すること、歴史カリキュラムの改訂を求めることなどを、日本政府に勧告することを結論としている(136~137行目)。


本報告書に対する批判

しかし、最初から「慰安婦=軍制奴隷」という結論ありきで書かれており、その前提条件を十分に説明しているとは言いがたい。歴史学者秦郁彦教授とアジア女性基金理事の大沼保昭教授は、次のように批判する。

秦は、クマラスワミ報告書には事実誤認が甚だしく、「学生レポートなら落第点」と評している。アジア女性基金理事の大沼保昭東京大学名誉教授も、慰安婦問題の部分について「学問的に水準が低く、信頼できない情報源に依存している。法的な議論にも問題点がある」と総評し、落第点だと評している。(クマラスワミ報告 - Wikipediaより引用)


吉田証言との関連

なお、朝日新聞による吉田証言取り消しで、「クマラスワミ報告書」が無効だとする言説がありますが、それは勘違いです。「クマラスワミ報告書」は、吉田証言を引用しているものの、依拠しているわけではありません。



日本政府・日本人が取るべき道


布石を打つ安倍内閣

ここにきて安倍内閣の世界の人権問題への対処が目立つようになりました。改造内閣では女性閣僚5名を登用しました。いろいろ批判される面々ではありますが、安倍政権は既にあらゆる布石を打ちつつあるように感じます。。



現在も続く韓国人の人身売買

韓国は今も売春婦輸出大国です。日本そしてアメリカに大量に輸出しています。水面下で女性に対する暴力、人身売買まがいのことが行われていることも容易に想像できます。



過去を遡及するよりも、こちらのほうが由々しき問題ではありませんか。現代における韓国人女性に対する人道被害に日本政府は断固たる姿勢を示し、米国政府と協力の上、人道的に救う道に進むべきと考えています。



韓国政府が自国の問題を棚上げにして日本を攻撃することもまた許されるものではありません。日本が現在の韓国人人身売買を解決することにより、韓国政府は過去の日本を批判することができなくなります。


NYT田淵さんとの意見の一致

NYT田淵さんと多くの意見が相違なれど、実は、この点は意見が一致しました(TwitterのDMでやり取りしており、内容は公開しません)。9月19日のブログ記事で「違い」ではなく「重なり」に注目せよ、と主張したのはそういう意味です。意見の相違を乗り越え、お互いの力をプラスに転ずることができる、そう私は確信しています。



ヘイトを鎮める策

一方、日本国内のヘイトを鎮める策も必要です。ヘイトスピーチは英語圏からの心象がよくなさそうです。ヘイトは何も生み出しません。ヘイトに対して応答してしまうと、ヘイトを助長させてしまいます。ヘイトな発言には、私は一環して無視することにします。また、NYT田淵さんに対するヘイトな発言にも反対です。意見が違えども相手の意見を尊重するという彼女の姿勢には賛同します。



以上


慰安婦問題の関連書籍(再掲)


慰安婦問題研究の第一人者だと理解しています。8月6日付けの朝日新聞にも寄稿しており、慰安婦問題肯定派にも、それなりに受け入れられています。読書中です。かなり骨太です。読了するまでちょっと時間がかかりそうです。


従軍慰安婦 (岩波新書)
吉見 義明
岩波書店 ( 1995-04-20 )
ISBN: 9784004303848


慰安婦問題の捏造に加担したと批判されている吉見氏。反対の立場の意見も知っておくべきですので、合わせて読もうと思います。



読売新聞から新刊が出ます。


以上、3冊を読めば、かなり深く洞察できるはずです。



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