廃屋

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<目次>

はじめに 地方に残された親の不動産

第1章 増加し続ける日本の空き家

第2章 空き家がもたらす社会問題

第3章 日本の不動産の構造変革

第4章 空き家問題解決への処方箋

第5章 日本の骨組みを帰る

おわりに 認知症が進む日本の未来



今年の春、姉が超ど田舎に引っ越しました。なんでも空き家を借り受けた(もらい受けた?)とか。ちょうど『0円で空き家をもらって東京脱出!』を読んだ時期と重なり、地方の人口減少、それにともなう空き家の増加が気になりました。そして、続いて読んだ『地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減』では、人口減少を三段階に分類しており、過疎地域では既に第三ステージ、つまり、若年層や生産人口のみならず、高齢者の人口も減っている段階にあることを述べています。そして、その人口減少は、地方の農村から地方の中核都市、そして大都市へと伝播していきます。


そして、今回読んだ『空き家問題』を読んではっきり分かったことは、人口減少とはすなわち「空き家の増加」という形で目に見えて現れます。


人口減少が目に見えて現れる


総務省統計局によれば、2013年の空き家率は13.5%。野村総研によれば、2023年の空き家率は21%、本書では、今後も新規住宅着工数が現状と同じく120万戸/年で推移すると仮定すると、2040年の野村総研の推計では、空き家率43%にも達します。



地方では、既に不動産が売れないという現実があります。それが0円で空き家がもらえる状況を生み出しています。さらに本書では、首都圏私鉄沿線で40年前に分譲された戸建住宅が既に売れない状況が発生しています。建物は償却を終了しているので価値はゼロですが、問題は、土地も買い手がいないということです。本書ではどこの駅とは書かれていませんが、1977年に渋谷直通運転を開始し、1980年代には数多くのホームドラマの舞台となった田園都市線ではないかと思います。駅近ならともかく、駅までバスで10分、徒歩だと30分かかるような分譲住宅地では、買い手がいないという状況もよくわかります。


これは大変由々しき問題です。


私は既にマイホームを購入して12年になります。しかし、今20代の世代には、マイホームを買うことはお勧めできません。


空き家問題に対する処方箋


本書では、空き家問題に対する処方箋として、直接的に空き家問題を解決するアプローチと、日本の骨組みを変えるアプローチの二つを挙げています。


直接的なアプローチは、空き家バンクではすでに限界に達しており、家屋そのものの数を減らすこと、減築すること(部屋数を減らすこと)、今後需要が伸びる介護施設への転用などがあります。


日本の骨組みを変えるアプローチについては、明治維新・廃藩置県に準え廃県置州、つまり道州制の導入を唱えています。道州制ではありませんが、大阪都構想は日本の骨組みを変える発火点となるという点で賛成です。企業がそうしてきたように、また稲田のおっかさんが言うように、自治体の合併により、さらに数を減らすことも必要でしょう。(稲田氏は目標値として300としている)。


『地方消滅』の問題提起をした日本創生会議が、首都圏の介護施設不足の解決手段として、首都圏の高齢者を地方に移住させることを提言し、「姥捨てをするのか!」と批判が出ましたが、地方の空き家を有効活用するのは、現実的な手段と考えます。



関連書籍

0円で空き家をもらって東京脱出! ( )
つるけんたろう
朝日新聞出版 ( 2014-08-20 )
ISBN: 9784022512079


漫画家のつるけんたろう氏は、2007年に尾道へ移住しました。その体験記録です。



地方創生会議座長の元岩手県知事・増田寛也氏の著書です。人口減少は三段階あり、地方から首都圏へと伝播します。



体制維新――大阪都 (文春新書)
橋下 徹, 堺屋 太一
文藝春秋 ( 2011-11-01 )
ISBN: 9784166608270

自治体リストラクチャリングの発火点として、大阪都構想に期待したい。




大阪都構想反対の急先鋒である京都大学教授のこの方の発想にはびっくりしました。バブル以前の発想です。



私は日本を守りたい
稲田 朋美
PHP研究所 ( 2010-06-24 )
ISBN: 9784569777672


自民党政調会長の稲田朋美氏の著書。民主党政権時代に著す。社会保障改革、自治体の改革を唱えています。




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