WHEN
いつ瞑想するのか?先のマインドフルネスに関する記事では、以下の4回の時と言いました。
- 朝の仕事を始める前
- 昼食後の仕事再開時
- ブログを書く前
- 就寝前
早速、今朝の通勤時間中に瞑想(というより目をつぶった思考)をしたところ、「マインドフルネス」に対する3つの考察が思い浮かびました。
WHERE
1つ目の考察は、時間はさておき、一体どこで瞑想をするのか?ということです。閃いたのは、「馬上枕上厠上」(ばじょうちんじょうしじょう)です。馬の上、枕の上、厠の上。すなわち、電車の中、寝る前、トイレです。
この概念を私が知ったのは、東大・京大で最も売れている本と言われている外山滋比古氏が著した『思考の整理学』を読んだからです。初版が1984年でありながら、現在もAmazonのちくま文庫で1位、エッセイ・随筆で8位というベストセラー文庫です。お読みになった方も多いのではないでしょうか。
私の読書記録によると、私がこの本を読んだのは7年前のことでです。当時はブログを書く習慣がまだなく、アウトプットもしていなかったために、何が書かれていたかはすっかり忘れてしまいましたが、「馬上枕上厠上」という言葉だけは覚えていました。
さて、あらためて、「馬上枕上厠上」をグーグル検索すると、コトバンクに解説がありました。引用します。
《欧陽脩「帰田録」の「余、平生作る所の文章、多くは三上に在り。すなはち馬上・枕上・厠上なり」から》文章を考えるのに最も都合がよいという三つの場面。馬に乗っているとき、寝床に入っているとき、便所に入っているとき。
欧陽脩というのは、北宋時代の「唐宋八家」の一人とのことです。
「マインドフルネス」という外来語は、日本人にとっては一見すると新しい概念のように感じるかもしれませんが、既に中国では故事成語として類似概念があったことになります。宋といえば、世界に先駆け火薬や羅針盤を発明しており、当時の最先進国でした。北宋時代を舞台にした『水滸伝』を読むと火薬の武器が登場します。元寇の200年も前のことです。おそるべし中国。
とはいえ、マインドフルネスというのは、単に「瞑想」や「目をつぶった思考」だけでなく
- この瞬間(in the present moment)
- 判断せずに(non-judgmentally)
- 意図的に注意を払うこと(paying attention on purpose)
- 気づくこと(awareness)
という体系だった概念ですので、これらの概念を一言で表せるという点では、非常に便利な言葉だと思います。
次に、類似概念との差異分析とマインドフルネスが必要になってきた背景について考察します。つづく。
マインドフルネスに関するブログ記事
- 【EGMフォーラム】月例会(2月28日)マインドフルネス : なおきのブログ
- 「マインドフルネス」考察その2:レイヤー構造と自然回帰 : なおきのブログ
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