国際労働比較2014:年齢階級別女性労働力率

いわゆるM字カーブ。出産・育児のため女性の就業率が下がる。

出典:データブック国際労働比較2014/独立行政法人 労働政策研究・研修機構


国際労働比較2014:就業者及び管理職に占める女性の割合

就業者及び管理職に占める女性の割合。

出典:データブック国際労働比較2014/独立行政法人 労働政策研究・研修機構



小室さんの話と私の課題認識


ワーク ・ライフバランスの小室さんのお話を間接的に聞く機会がありました。いくつかのことが参考になったので、メモを残しておきます。


まず最初に、私の現状の課題認識について述べておきます。


女性の労働力アップは待ったなしというのは異論はありません。しかし、少子化がこれ以上進行しては意味がありません。ともすると、女性の労働力アップを狙うばかりに、少子化の進行が加速しかねません。それが最大の懸念点です。女性の労働力アップと同時に育児のしやすい社会に変えていくことの両輪が必要です。片方だけでは意味がありません。


いかに残業時間を減らすか?いかに仕事の生産性を高めるか?


結局のところ、小室さんのもっとも重要なメッセージであり日本企業のもっとも重要な課題は、いかに残業時間を減らすか?いかにホワイトカラーの生産性を高めるか?に尽きるのではないかと思います。


長時間残業を許してしまう企業風土が、その企業の従業員の生産性の低さを放置しているのに繋がっています。企業風土を変えるには、次の順番とのことで、100%賛成です。


  1. 経営層の意識の変革
  2. 長時間残業の削減
  3. 育児休暇・時短労働制度の整備
  4. 女性の雇用増


10年ほど前、私は従業員大代表を務めていました。2005年4月、改正育児休業法が施行されたことにより、大企業に育児支援の仕組みを導入することが義務付けられました。私も育児休業規定の導入検討に直接携わりました。結果的に、出産に伴う女性の退職者割合が激減しました。しかし、残業時間が劇的に減るには至りませんでした。


10年経ってようやく、真剣に長時間残業を削減しようという機運になったのではないでしょうか?


そのほかの気づき・TIPS


  • 日本全体が「時間制約の時代」に入っている。
    働き手の、主に女性の「育児」だけでなく「親の介護」も課題になりつつあります。うすうすは気づいているものの、私にも明確なこの認識はありませんでした。

    2007年、団塊世代の引退という課題がありました。2年後の2017年には団塊の世代が70歳に、2022年には75歳に、2027年には80歳に突入します。この「時間制約の時代」という言葉は、小室さんの話を聞いて得られたもっとも重要なキーワードです。


  • 企業と社員のパワーバランスの変化
    これは言わずもがなです。


  • 残業時間を減らすためのインセンティブ
    とある企業では、残業時間を最も減らした割合の多い部署が、社全体の生産性向上により削減されたコストを原資とする褒賞が多く配分されるとのこと。


  • 男性は疲れると話を聴かなくなる
    はい、私もそのとおり^^; 
    家族の会話を増やすためにも、男性社員の残業を減らす必要があります。


  • 詐欺師症候群
    褒められることによって罪悪感を感じてしまうこと。女性に多いらしい。Facebookのシェリル・サンドバーグが著書で述べているとのことです。


  • 朝メール・夜メールで仕事を分解
    考え方は参考になりました。


  • 会議時間の短縮
    立ってやる。タイマーを置いてやる。人を半分・資料を半分・時間を半分で生産性8倍。「アジャイル開発」の技法でいくつかのパターンがありますが、同じようにホワイトカラーの生産性向上のパターンも、いくつかできそうです。



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