Computer_keyboard
image via Wikipedia lic:P.D.


<目次>
  • 第1章 小説の入り口
    • はじめに
    • 1 書きたい人だらけ
    • 2 「作者」と「読者」
    • 3 創作メモを創作する
    • 4 文から始まる
  • 第2章 小説の中身
    • 1 ストーリーに呼ばれてしまう
    • 2 お前にホレた
    • 3 見える、見えるよ!
    • 4 スウィングしなけりゃ意味はない
  • 第3章 小説の出発
    • 1 完成と未完成のあいだ
    • 2 推敲無間地獄
    • 3 羊たちはデビューの夢を見る
  • あとがき


女流官能小説の書き方を読んでいたら、巻末広告で本書を見つけました。


本当に、本当のところ、小説を書きたいと思っている人には、本当に役立つのでしょう。たぶん、私はそこまで思っていなかった。本書を読んでも、心が揺らぐこともありませんでした。


作家稼業の現実


小説は他のどんな表現よりも、活動がごくごく狭められたジャンルだ。家で長時間じっと机に向かわなければならない。それもできるだけ毎日である。 (P21)

作家稼業というのは、けっこう厳しい世界なのだな、ということが、あらためて分かりました。印税収入で生計を立てられている人というのは、日本で数百人規模(前半の200~300人)だと何かで読んだことがあります。それ以外のほとんど人は、作家以外の稼業で生計を立てています。大学の先生だったり、コンサルタントだったり。
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作家に必要な能力


描写力

その一は、描写力でしょう。

小説を書くのに最も大切な書く力とは、具体的な人物や行動や風景を、眼の前にあるかのように再現する力、すなわち<描写>力である。 (P71)


写真であれば、言葉が要りませんが、小説では、見えている状況や人間の動作人一つを描写して、表現する必要があります。谷崎潤一郎三島由紀夫や筆力は大したものだと思います。おいそれとその高みには至りません。


そして、「視覚」だけでなく、「五感」全部を総動員するとのこと。

分割できない「五感」の総合的な感受が、私たちにとってのリアリティというものなのである。だからリアルに再現しようとするとき、視覚ばかりがつい中心になってしまうのだが、他の感覚にも意図的に注意を払って書き足すようにすると、驚くほどの効果が挙がる。 (P60)


味覚や嗅覚の登場シーンはあまりないと思いますが、聴覚や触覚は重要です。風の音、鳥や虫が鳴く声、ドアが開く音、足音、何かが落ちた音、キーボードをタイプする音。キーボードを叩く感覚、衣服の肌触り、毛布の肌触り、ぬめぬめ、ぎざぎざ、つるつる、さらさら。日本語には、触覚を表す擬態語がたくさんあります。もちろん、擬態語を使わずに表現できたほうが、臨場感が伝わりやすいです。


続けること

もう一つの能力は、続けること。

「才能」とは書き続けることである。五年十年たって、「なんだ、まだ書いているの」と言われるような持続する力が才能だと信じている。ちょっと試しに書いてみて諦める人は「自分には才能がない」とよく言う。書けるか書けないかではなく、その諦め方に才能がないのである。志を持つ人は、どうか書き続けてほしい。 (P233)


何も作家だけでなく、すべての職業に言えるように思います。

そして、続ける心構えの一つが、絶え間ない探求心・向上心でしょうか。


「完成」とは、幻想である。たとえ時間がたって書き手として成長しても、その時点での理想はまた新たに遠くにある。理想どおり完成する、というようなことはもともと不可能なのだと考えたほうがいい。完成させる、のではなく、終わらせると考えるほうが実際的である。 (P179)


継続した結果、人は成長する、と言えます。
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