<目次>
- プロローグ
- 第一章 きみ
- 第二章 箱
- 第三章 ぼくは明日、昨日のきみとデートする
- 終章
- エピローグ
一気に読了。
1月の朝活読書サロンでにしやんが紹介していた本書。『イニシエーション・ラブ』よりもいいよ、という評判だったのですが、間違いありません。一押しです。
凝ったストーリー設定のため、説明しだすとネタばれしてしまいますので、あらすじについて迂闊に書けませんが、『イニシエーション・ラブ』が小悪魔的であったのに対し、本書は正統派純愛ものです。しかも、胸にぐっときます。タイトルがそのまま本書を的確に表しているのですが、人によっては酷評するんでしょうね。私は太鼓判を押します。お薦めです。読書日記人気ランキング
と思ってぐぐったら、福士蒼汰主演で12月に映画公開予定ではありませんか。
一押し名場面
一目惚れをした。
いつもの大学までの電車の中で、ぼくは唐突に恋をしてしまった。
一目惚れは素晴らしい。何もかも相手に夢中になる。相手のことを想うようになる。
「また会える?」
とたん。
彼女が、泣いた。
笑みから真顔に戻りかけた福寿さんのふたつの瞳から、ぽろぽろぽろっ、とすごい勢いで涙が落ちた。
号泣する彼女。なぜ泣くのか。。。
癒し系の見た目も、身につけているもののセンスも、気配りのできているところも、声も、しぐさから自然と出る愛嬌までも、ぜんぶに「完璧」というラベルが貼られていた。笑ってしまうくらい高嶺の花だった。
彼女に対してまぶしいくらいの描写。そう。一目惚れとは、かようにまぶしいのだ。
恋人ができた。
しかも一目惚れした、大好きな人だ。
ああ、だめだ、またにやけてしまう。
彼女ができた時の心境といのは、いつもこんなふうだ。
「ぼくたちはすれ違ってない。端と端を結んだ輪になって、ひとつにつながってるんだ」
最後の名台詞。完。
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