本書は麻原彰晃の三女、松本麗華さんの半生を綴った手記です。ご自身の半生を振り返り、バッシングを受ける可能性が高いのにもかかわらず、さらけ出した覚悟と勇気を私は称えたいと思います。 ...
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戦後70年談話を観た。恩讐を超えた善意と支援への感謝の表意。
戦後70年談話について、朝日新聞デジタルに、動画全編および全文がありましたので、観ました。リンクをしておきます。 ...
【書評】『戦争と結婚』~戦争で負った心の傷と、敵国人と結婚する子どもたち
本書は、太平洋戦争時にアメリカ軍パイロットだったジェリー・イエリン(Jerry Yellin)氏の日本空襲参加という戦争体験、そして息子の日本人女性との結婚、彼女の父親の戦争体験から成ります。 ジェリー・イエリン氏と山川太郎氏。43年を経て、お互いの子どもの結婚を通じて、戦争の心の傷が癒されたことが、本書には綴られています。読んでいて胸が熱くなりました。 ...
【書評】『謝るなら、いつでもおいで』~佐世保小6女児同級生殺害事件~
2004年に起きた佐世保小6女児同級生殺害事件。この事件のことはよく覚えています。 加害者の少女はすでに成人を迎え、出所しています。本書のタイトルは、まだ見ぬ加害者へのお兄ちゃんの言葉です。本書を読めば、お兄ちゃんも多くの苦しみ・葛藤を乗り越え、この言葉を吐ける心境になった様子が伺えます。 ...
【書評】『ハリウッドと日本をつなぐ』~奈良橋陽子さん、英語劇、生きた英語を学ぶこと、人をつなぐこと、そして戦争に対する許しを描くこと
私は奈良橋陽子さんと面識があるわけではありませんし、存じ上げたのもわずか数年前のことです。しかし、存じ上げずとも彼女から少なからず影響を受けていたことを自覚するに至っておりましたので、奈良橋さんの本が出版されるとあっては、読まないわけにはいきませんでした。 一般的には、奈良橋陽子さんは、ゴダイゴのヒットソング、『ビューティフルネーム』、『銀河鉄道999』、『ガンダーラ』の作詞家であり、『ラスト・サムライ』のキャスティング・ディレクターとして名を馳せている方です。しかし私にとっては、英語劇の大先輩、いや師匠に当たる方と言えます。 ...
【書評】『藤十郎の恋・恩讐の彼方に (新潮文庫)』~第10回千年読書会課題図書
先月から参加したオンライン読書会の千年読書会。9月の課題図書は菊池寛の『恩讐の彼方に』でした。 ...
追悼、李香蘭こと山口淑子さん。李香蘭、ありがとう。
先週9月7日、李香蘭(リ・シャンラン)こと山口淑子さんが亡くなられました。享年94歳。 戦前、中国人として中華民国で大人気の歌手となった李香蘭。終戦とともに、売国奴(漢奸)として軍事裁判にかけられましたが、日本人であることが証明されると、売国行為ではないということで無罪となり、国外追放されました。 劇団四季の『李香蘭』の主題は、「許し」です。『李香蘭』は、中国でも上演され、拍手喝采を受けました。中国人にも感動を与えたのです。許しのある姿こそ、本来の人間のあるべき姿だと思うのです。 ...