著者は、「宇宙」の神秘を探るよりも、「意識」こそが人智の限りを尽くしてでも取り組むべき課題としています。 かつて、人工知能学者の三宅陽一郎氏が、「我々人類は『人工知能』を語る以前に『知能』を知らない」と言いました。言い換えると「私」という「意識」はいったいどこにあるのか?という命題です。それが本書の深淵なるテーマです。 ...
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告発の行方~セクハラ男 vs. 童貞をいじる女
1日経過して冷静になってみると、なんとも言えない嫌な気持ちになってきた。いつの日か、セクハラ問題に関心を寄せた時に今日のことを思い出すかもしれない。今日、何を感じていたのだろうか?あとで読み返すかもしれない自分に対し、今日の気持ちを書き残しておきたい。 ...
稲垣・草彅・香取の『72時間ホンネテレビ』から見えてきた映像メディアの転換点
今、Abema TVの72時間ホンネテレビを観ながら書いています。ひょっとすると、日本で映像メディア市場の地上波からインターネットへの転換点かもしれません。 ...
「マインドフルネス」考察その3:シンギュラリティと保留および「選択理論」
マインドフルネスとは都会の喧騒から離れて自然へ回帰することではないかと考察しました。このことについて、もう少し深く考察したいと思います。「言葉」「文字」「インターネット」と脳の関係、マインドフルネスの関係について説明します。 ...
情報通信の歴史を俯瞰する良書2冊(「情報」を洞察するために)
ビッグデータ解析、人工知能(AI)、ロボット。これらのキーワードが2010年代半ば、バズワードとして賑わせています。マイクロプロセッサ・通信デバイスはデスクトップパソコンやノートパソコンを抜け出し、携帯電話・スマートフォンだけでなく、ありとあらゆる機器やそれ以外のモノにも搭載されつつあります。そから生成されるデータをクラウド上のコンピュータに集積し、データ解析を施し、人口知能やロボットと呼ばれる応用分野へ適用しようと、いろんなメーカー、いろんなサービス企業が虎視眈々と狙っています。 しかしちょっと待てと。 いいのか、そんな近視眼的な発想で。 「情報」というものをもっと広くとらえ、もっと深く洞察することは必要ないでしょうか? ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その8(シンギュラリティ)
インターネット上のデバイス(パソコン、携帯電話、スマートフォン、センサーその他)は、すでに150億(10の10乗)を超えたとのことです。 5年後、10年後には一体、何倍に膨れ上がっているのでしょう?この様相を、著者のケヴィン・ケリー氏は「始まっていく」ものとして、BEGINNINGと名づけています。 この人間の脳を超えた臨界点を「シンギュラリティ」と呼びます。 ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その7(問うこと)
Googleが、インターネットが、人工知能が答えられないような質問は何でしょうか?その問いは、禅問答に近づいていくと感じるのは気のせいでしょうか?スティーブ・ジョブズは敬虔な禅仏教信者で、よく坐禅をしていました。 ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その6(不利益と利益の均衡は?)
本書の現代『THE INEVITABLE』。「不可避」を意味します。もはやFILTERINGが不可避であるように、TRACKINGも不可避です。 Googleなどの検索エンジン、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワーク・ソーシャルメディア、Amazonや楽天などのECサイト、これらはすべてのトラッキングマシンで、我々がなぜそれを検索したのか、何をクリックしたのか、何を買ったのか、すべての行動をトラッキングしています。 ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その5(価値観の多様化・創造性)
インターネットで最も便利のサイトといえば、GoogleやAmazon。使い勝手がいいのは、とどのつまり、フィルタリングが機能しているからです。インターネットは、情報が多すぎます。もはや、フィルター機能無しに、必要な情報にアクセスできなくなったとも言えます。 ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その4(所有から利用へ)
インターネットにより、ありとあらゆるものが、「所有」から「利用」に移行しつつあります。そのトレンドのキーワードは5つです。 シェア・エコノミーは2011年ごろ、バズワードになりました。今から振り返ると、ちょうどこの年、東日本大震災があり、多くの人が所有物を失いました。そして、シェアすることで、耐え凌ぎました。 ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その3(読み書き時間の増加)
テレビが普及する課程で、教育学者たちは、子どもがテレビにかじりついて読書をしなくなる、勉強をしなくなると警鐘を鳴らしました。 ところが、現状は逆で、読み書きの時間が圧倒的に増えました。特に2000年代半ば以降、ブログなどのWritableなWebが登場(いわゆるWeb2.0)により、飛躍的に書く時間も書くボリュームも書く人数も増えました。パンドラの箱を開き、不可逆な未来へ足を踏み入れた、と言ってよいでしょう。 ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その2(サービス・経験価値・人間力)
工業時代、無限にコピーすることはできませんでした。インターネット時代、無限にコピーすることができます。コピーできるものは価値を失い、コピーできないものに価値がシフトします。 そして、コピーできない価値の最たるものは、「人間力」です。おそらく、ケヴィン・ケリーは本書のあと、東洋哲学・日本哲学の存在に、それが西洋文明社会にも不可避であることに気づくでしょう。 ...
【書評】『〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則』その1(不可避・人工知能)
著者のケヴィン・ケリー氏といえば、WIRED誌の創刊者であり編集長を務めた方。インターネットの黎明期からインターネットと関わり、見守ってきた方。まだ3章まで読み終わった段階ですが、テクノロジーのもたらす未来への洞察力は、感嘆します。 この本は何について書かれているか、冒頭の言葉に表れています。 ...
【学校公開日】五年生向け情報の授業(10月8日)
五年生の二時間目は、外部講師を招いて、情報の授業だった。題材は、遊戯王カード、ニンテンドーDSのすれ違い通信機能、ポケモンGO、レストランの評価機能など。 インターネット上の情報は真実は限らない、情報に操られてしまうことがあることを指摘。親としてもよい授業だった。 ...
新聞がどうにもつまらない
先週の土曜日だったと思う。郵便受けに新聞が入っていた。誤配送されたのか、試供品として置いていったのだと思う。 かれこれ、7~8年新聞を定期購読をしていない。当時、私の同僚だったH氏が、インターネットのニュースサイトやソーシャルメディアが普及した時代に新聞は必要ないと断言していた。私にはそこまで断言できるものはなかったが新聞の購読をやめた。 ...
【書評】『ブレークポイント ウェブは過成長により内部崩壊する』~人工知能に関する考察
冒頭の絵は、本書を読んで私が描いたものだけど、何の対比か分かるでしょうか? 左は構成要素を表し、右はネットワークを表します。 さらには、構成要素側には「知性」はないのにも関わらず、ネットワークは知性があるように振る舞います。「自己組織化」あるいは「創発」と呼ばれる現象です。 ...
【書評(続)】『ロボットは東大に入れるか』についての考察。生き残らない書店・料理店と生き残る書店・料理店
先日読了した『ロボットは東大に入れるか』の命題は、人工知能によって奪われる職業は何かを明らかにすることでした。もっとも、「人工知能」という言葉はバズワードです。「人工知能」の部分を「インターネット」や「コンピュータ」に置き換えても、ほぼ同じ問題提起ができるでしょう。 知識量で勝負するような仕事は、今後、ますますコンピュータ・インターネットに置き換わっていくと予想できます。 ...
【書評】『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』おっと、通貨のカラクリの説明書だった。
うーむ、この本はすばらしい。タイトルが誤りではないでしょうか?IT業界に携わる者として、最新のIT動向は教養として知っておくべきことですが、ビットコインもその一つと捉えられるため、本書を読もうと思ったわけです。 ...
オリンピックのロゴマーク使用中止についての考えの整理
一昨日の9月1日、急遽、2020年の東京オリンピックのロゴマークの使用が中止になりました。この事件を私がどのような印象で受け止めたかを、思うがままに書き留めておきたいと思います。 佐野研二郎氏をネットで糾弾している方々に、ここまで人を苦しめる権利があるのか、私はそう問いたいと思います。 ...
朝活読書サロン(8月6日)~インターネットの未来
前記事では、下ネタ関連の本しか紹介しませんでしたので、それ以外の本も紹介しておきます。日本人とアメリカ人のインターネット世界観の対比を少し行ってみました。 ...