『すずめの戸締まり』を観た。かなりの衝撃作品。二度、涙が出た。一度目は、幼少時の鈴芽の絵日記の3.11、津波の映像を思い出さずにはいられない。二度目は、扉の向こうの世界で、怒れる神を鎮めるためにお祈りを捧げる際、フラッシュバックして3.11の朝に人々が「行っていきます」と言っていたシーン。 ...
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【書評】『一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊』第五章(物語)
第五章は文学作品です。5ジャンルの中で読んだことのある本・タイトルを知っている本が一番多かったジャンルです。2010年代を代表する読書家・佐藤優(著)の選書本である本書は大いにお薦めします。 ...
【書評】『三国志』横山光輝(著)第31~35巻
曹操が西涼を平定、劉備が蜀の張松・法正・孟達らの招きで蜀を取る。西涼の馬超も劉備に降る。ここに曹操の魏、孫権の呉、劉備の蜀の三国が成立する。 ...
【書評】『一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊』第四章(日本)
第四章は「日本」がテーマです。福澤の『学問のすゝめ』も渋沢栄一の『論語と算盤』もありませんが、『代表的日本人』が入りました。戦前の思想家、徳富蘇峰、北一輝、大川周明らが名前を連ねます。また、古典としておきながらも、半藤一利、猪瀬直樹、田原総一朗、東郷和彦、立花隆、沢木耕太郎、筆坂秀世ら、現代の作家・著者陣も名前を連ねます。タイトルを知っている本はそこそこありながら、内容を説明できるほどの本は読了済の3冊しかありませんでした。日本を知るために読むべき本のなんと多いことでしょうか。 ...
【書評】『一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊』第二章(社会)
第一章につづいて、第二章で紹介されている本についてもまとめようと思います。第二章から読みたいと思った本は三点です(※)。 ...
【書評】『一生モノの教養が身につく世界の古典 必読の名作・傑作200冊』第一章(哲学)
これはまた最高の選書本に出会いました。紹介される本は200冊、執筆者は20名にのぼり、全体を監修するのは佐藤優。総理大臣だった小泉純一郎と対立した鈴木宗男の逮捕・失脚に連座して逮捕されたロシアを専門とする元外交官です。512日間、東京拘置所に拘留された際、彼を支えたのは「友人」でした。 ...
【書評】『三国志』横山光輝(著)第16~20巻
第16~20巻では、袁術の死後199年から官渡の戦い前哨戦の白馬の戦いを経て、劉備と劉表の同盟、軍師単福を得るまでを描く。袁術・袁紹を排し、北方の曹操、江東の孫権、荊州の劉表・劉備という3つの勢力が形成されつつある。また、曹操の軍門に下った関羽の人間性の高さにスポットライトが当たる。 ...
【書評】『三国志』横山光輝(著)第6~15巻
ここまで振り返ってみて、多くの奸雄たちが入り乱れるが、献帝を仰ぐ曹操が一歩抜き出し、曹操が劉備を警戒しているという構図になりつつある。しかし、曹操台頭の道のりは決して平たんではなく、意外にも多くの敗北を喫している。その敗北を乗り越えて曹操はいっそう強くなっていく。 ...
【書評】『三国志』横山光輝(著)第1~5巻
羨望の的であった横山光輝版『三国志』をついに読み始めました。文庫版(縮尺版)は30巻ですが、コミックス版は60巻あります。 ...
【書評】『 英語にできない日本の美しい言葉』その2
子どものころ、「さかな」と言えば、むろん「魚」でした。「肴」の意味を分かるようになったのは、大人になってからです。なぜ、両方とも「さかな」と呼ぶのだろうと不思議でした。 ...
【書評】『 英語にできない日本の美しい言葉』その1
「はなむけ」の語源を知っていますか? 何気なく使っている大和言葉。使ってはいるけれども、語源や本来の意味を知らずに使っていることがあります。本書では166の日本語が紹介されていますが、その中から、その語源や本来の意味を知らなかったり、驚きの種だったりしたものをピックアップしてみます。 ...
【世界の文学を読む】『アラビアン・ナイト』より『船乗りシンドバッドの航海』
バグダッドの商人であるシンドバッドは、インド洋に航海に出て、難破等の困難を乗り越え商売を成功させる物語です。旅の困難に懲りたのにもかかわらず、血が騒いで再び航海に乗り出す、そんな話が6回繰り返されます。7回目の航海だけは教主の命令で赴きました。 大人になってから読むと気づくシンドバッドの物語が描くイスラムの世界観があります。子どもの時に聞きかじっていただけでは、気づきませんでした。 ...
【書評】『古典力』齋藤孝のマイ古典50選
本書で述べている「古典」には、紀元前の中国やギリシアの古典から、時を経て18世紀、19世紀の名著、一部は第二次世界大戦後の著作も含まれます。ほとんどが100年、1000年の時に揉まれて現代に継承されている書物です。情報の移り変わりの速い現代だからこそ、齋藤氏は古典を読む必要性を説きます。 ...
【映画】『君の名は。』を観てきた。(11月18日)
身体が入れ替わったことにより相手に感情移入し、恋をする。 そして、恋には、障害がつきもの。 障害を乗り越えるところに、人は感動を覚える。 それでいいじゃありませんか。 ...
【書評】『椿姫』~マルグリット・ゴーティエに魅せられて
もし、マルグリットを悪女呼ばわりするなら、もし、マルグリットのような女を愛し、愛されるのなら、私はそんな女のために身も心も、すべてを奪われてもかまわない。 ...
『金瓶梅』などの中国四大奇書の世界観(読まない書評)
『金瓶梅』とは、中国四大奇書のうちの一つです。他の3つのほうは有名で、多分一番知られていないのが『金瓶梅』ではないでしょうか? 『水滸伝』が英雄伝説なのに対し、『金瓶梅』は、性豪物語です。男の主人公・西門慶は6人の奥さんを持ち、さらに他にも愛人や浮気相手のいる成金男。女主人公が潘金蓮といい、とてつもない淫乱売女。 ...
【書評】『孟子 不安と混迷の時代だからこそ』
古典を読むには、直接読むよりも、現代語の解説本を読んだほうが分かりやすいと思います。中国古典、特に『論語』・『孟子』・『大学』・『中庸』などの儒教の四書と、明の時代に成立した陽明学については、故安岡正篤氏(1898年-1983年)が第一人者であろうと思います。 ...