なおきのブログ

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タグ:谷崎潤一郎

長編・短編、膨大な作品を世に残した谷崎潤一郎。谷崎潤一郎ファンを自称する私とて、なかなか全てを読破できるものではありません。そんな中、谷崎作品のダイジェストを送る本書は貴重です。いくつか気に入ったものをピックアップします。 ...

元来、日本人は陰翳、つまり暗闇、陰、仄暗さに美意識を持っていたと言われます。庇が大きく出っ張っているがために生じる屋内の仄暗さ、障子戸からわずかな光がこぼれた和室の仄暗さ、光が差し込まない奥の床の間の暗さ、底が見えるようで見えない漆器の中の仄暗さに日本人の感じる美があるとのことです。 ...

芸人にとって、「女遊びは芸の肥やし」と言いますが、小説家にとっても、女遊び、色恋沙汰は、「小説の肥やし」と言えそうです。「失神」という造語を発明した川上宗薫も、「女と寝る」ことがエロ作家の良心とまで言い切ります。自ら女の気を失わせた経験を「失神」と呼ぶことにしたのでしょう。 とするならば、官能ブロガー、悪女ブロガーを目指す私としましては、身を挺して悪女と対峙せねばなりません。世の悪女のみなさん、どうぞよろしくお願いします。 ...

谷崎潤一郎の代表作、『痴人の愛』、『春琴抄』、そして『細雪』へと読み進みました。約10年間隔で出版されたこの三作品を俯瞰すると、谷崎が成熟していく過程がよく分かります。『痴人の愛』では10代の少女に狂う20代の男を描き、『春琴抄』では純愛を、そして『細雪』では、阪神の良家蒔岡家を描きます。 しかし、あなたはなぜそこまで女性のことを知り尽くしているのでしょうか。うらやましくもありますが、そこまで女性のことを知り尽くしてしまうと、かえって悩みも深くなってしまうような気がします。そしてまた、私自身も、谷崎と同じ道を歩んでいるようにも感じます。 ...

昨年没後50年ということもあり、谷崎潤一郎の著作権が切れましたこの『春琴抄』も早速青空文庫で読むことができます。本書の出版は1933年で『痴人の愛』の8年後のことです冒頭10ページほど読み旋律が走りました『痴人の愛』と同様に、病的までに被虐的な美少女崇拝の世界が繰り広げられているからです私は、谷崎という人は日本文学史上もっとも美しい日本語で書き著す小説家だと思っていますが、本書でもあますことなく春琴の美しさを著しています。 ...

今回は、女性3名+男性3名の参加。 Facebook経由で、参加したいと連絡いただいたレイさんをお誘いしました。 にもかかわらず、うっかり、朝8時から会議を設定してしまいました。会議の主催者につき、欠席・遅刻するわけにもいかず。トホホ。ということで、7時過ぎに到着し、7時25分には離席いたしました。本を紹介しただけで、紹介は受けていません。 ...

谷崎潤一郎ファンとしては、このことに触れておかなければなりません。 谷崎潤一郎が亡くなったのは1965年。 2015年で没後50年。 日本の著作権法では、著作権は没後50年までです。 よって、2016年、谷崎潤一郎の著作の著作権が切れました。 晴れて、青空文庫の収蔵されました。 1月1日時点で、『春琴抄』が既に公開済です。 ...

仕事を早く切り上げて、横浜の港の見える丘公園にある神奈川近代文学館で開催されている谷崎潤一郎展に行って来ました。谷崎潤一郎は私の最も敬愛する小説家でもあります。 いつも参加させていただいている朝活読書サロンで、「一緒に行きませんか?」とお誘いするものの、痺れを切らして行ってきてしまいました。すみません。 ...

官能の世界を描かせたら、谷崎潤一郎はナンバーワンじゃないかと思います。女流作家の桐野夏生が寄稿しています。 “谷崎は一貫して貞女を書かなかった。むしろ、女の欲望を肯定し、女の欲望によって男が変貌する様を書いた。” 谷崎評として、これ以上の言葉はありません。 ...

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